山梨県の道志村は丹沢山系の北にある道志川に沿って細長く伸びる谷間の村です。葉の葉脈のように村を流れる道志川は横浜市の水源の一つで約10%供給しています。昔から道志川の水は質がよく横浜港に寄港する外国船では赤道を越えても腐らない水として有名だったそうです。山林の約36%は横浜市の所有です。明治の時代に市が大金を払って購入したとの事です。
この豊富な水資源を活用して道志村にプラチナ社会のモデルを作ろうとプロジェクトを始めました。その核になるものが道志川でのマイクロ水力発電です。このプロジェクトを始める動機はいくつかあります。
まず、大田昌博道志村長が小宮山宏先生の提唱するプラチナ構想ネットワークの会員になり、約30人の村役場の職員中から、プラチナ構想を実践する人材育成プログラムのプラチナ構想スクールに既に4人派遣し、その卒業生が道志村でのプラチナ構想の実践に始動しています。
次に、九州工業大学の金元敏明教授のグループが開発してきた,“相反転方式発電機“との出会いです。水車の羽根車を同軸二重の二段にして,互いに逆方向に回転する電気子を直接駆動するため回転力が相殺されますので、発電機を固定する大掛かりな土木工事が不要になり、初期投資が大幅に削減されますので、高い経済性が期待できます。
既に専門家の現地調査で有力な適地を3か所設定しまた。山間の河川には土石流を防ぐために数多くの砂防堰があります。この3か所は何れも砂防堰です。落差は10メートル近く取れます。眠っている資産です。農業用水も調査しましたがかなりの水量でもやはり3KV位しか期待できませんので今回は外しました。
これからすることは、まず河川管理の役所との交渉とファイナンスです。そして技術的な最終的な検証です。そしてこのマイクロ水力発電を核としたトータルなエネルギーシステムの設計です。目標は村役場、小中学校、公民館、道の駅という公共施設の電力をすべてこのシステムで賄う事です。
4月から本格的に推進しますので継続的にこの俯瞰メールで進捗を報告いたします。
横展開に興味ある方、興味本位の野次馬的な参画も歓迎します。
ここでプロトタイピングして全国、アジアに展開するのがビジョンです。
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