バングラデシのマイクロファイナンス

バングラデシにマイクロファイナンスの調査に行った。マイクロファイナンスとは、少額の資金を貧しいが、なんとか経済的に自立して家族の生活をより良くしたいという、女性を支援する金融プログラムであり、世界最貧国のひとつと言われるバングラデシで約30年前(1983年)にチッタゴン大学教授であったムハマド・ユヌスによって、”発明”された。ここは重要で、現在我々がいる認識ている銀行の融資プログラムとは違う。金利は約20%で日本の消費者金融並だが、現地はそれが100%近く、またインフレもあるので相対的に高金利ではない。しかも複利ではなく単利である。何よりも担保なしである。ただ驚異的な返済率は強力な連帯責任の軛から来ている。写真はダッカ郊外のある村のグラミン(Grameen)の借り手のグループである。5人ずつのグループで借りて、借り手が村でセンターと呼ばれている組織を作る。集会の開始と終了は起立と敬礼である。ガールスカウトである。手前にいる人は32年前にしょ初めて借り、返済と借入を成長させ今ではバスを2台所有するまでになっている。

無論光と影はあるだろうし、そのような批判的な評価もあるが、2006年ムハマド・ユヌスグラミン銀行はノーベル平和賞を受賞した。

 

グラミン銀行は有名だが、別に有力なbracというマイクロファイナンスがある。ここも訪問したが、一言で言えばグラミン銀行の進化型で、グラミン+αである。既に多くの事業を展開して一大企業集団になっている。フルタイムのスタッフは6万人弱いる。マネージャークラスはグローバル企業のマネージメントに近い。マイクロファイナンスに加え、公立の小学校に行けない生徒の支援、奨学金、BRAC大学の経営など教育事業を展開していると同時に、健康関係の事業も展開しているがほとんどはビジネスとして成立していることが特徴である。社会ビジネスのモデルである。例えばマイクロファイナンスで乳牛を購入した農家を組織化して、その牛乳を集荷。処理して都市で販売する市乳ビジネスを展開したり、飼料を販売して日本の農協のようなビジネスもやっている。海外展開もアフリカや南米そして米国でも展開している事に驚いた。

日本でも社会ビジネスが話題になっているが、極めて有効な研究対象だ。

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