◆ユビキタス技術を組織の神経網とせよ
グローバル経済の中で、米国経済、日本経済、そしてEU 経済の変遷は劇的であった。日本の企業は市場における継続的な取引関係の中に、現場情報を連結・蓄積する方法で補完関係を系列としてシステム化した。全体
の相互作用で収穫逓増を実現した。その資本主義システムの中でもネットワークの重要性が高まる。企業戦略はシステム間競争の戦略である。企業間のシステム間競争は企業の知識獲得能力と編集能力とそれに基づいた行動能力の競争である。すなわち情報技術をいかに活用するかどうかにかかっている。最近の情報技術の進歩は消費者と供給者を新しい型で結び付け、顧客の好みに対応した多様化を低コストで実現しつつある。したがって企業組織もネットワーク型に変化しつつある。ネットワーク型の組織とは、いわば絶えず関係を組み替えていく組織である。だから変化に対応できる組織になる。そしてネットワークは諸機能、諸分野を融合させる。通信ネットワークは社会インフラとして実装された。情報端末の操作リテラシーも普及した。現在は情報革命の先の時代に既になっている。ブロードバンド、ウェブ、ユビキタスという先端技術と企業戦略の統合が必須である。日本企業が築き上げた人のネットワークをグローバルに展開し、俊敏に行動する組織体とするためにはユビキタス技術を駆使してグローバル組織の神経網を構築することが急務であるが、この進展がはかばかしくないのが気になる。
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