◆俯瞰メルマガ第 85 号◆2019年1月20日発行

俯瞰メルマガ85
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◆時候のご挨拶◆

北海道と東北は大雪で大変なようです。海外でも南ドイツも大雪で、アメリカ東海岸も大雪です。やはり明らかに異常気象です。気候変動により各地に豪雨による洪水や干ばつが頻発しています。トランプ大統領の教養と品格はどうしようもありませんが、実際はアメリカでも炭酸ガスの抑制は進んでいるようです。

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● 絶体絶命のメイ首相と英国

● 相変わらずのトランプ劇場

● 中国経済の変質を注視する必要がある

● CESに行ってきました

● Amazon goに行ってきました

● ナイキのキャンパスツアー

● 俯瞰サロン 

● 俯瞰のクッキング“創作料理を模索する”

● 俯瞰の書棚 “1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル”

● 雑感・私感

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◆絶体絶命のメイ首相と英国◆

EU離脱合意案は英下院が大差で否決でイギリスが大混乱に陥っています。メイ首相は絶体絶命の状態に追い詰められています。 EUも「合意なき離脱」は避けたいものの対応できません。この後の選択肢はEUは再交渉を受け付けませんから、いったん離脱を延長してその間に英国が国内の議論を集約することになりますが、先延ばししても議論の集約は無理でしょうから、再度国民投票をすることによってEU残留に流れていくか、「合意なき離脱」に突っ込むかです。延期の期間にどれだけ準備できるかです。

 

「合意なき離脱」に対しては英国に多数進出している日本企業も身構えて準備をしているようです。すでに部品在庫を積み増すなどをしています。この先行きの見えない状態では投資も滞ります。「合意なき離脱」はイギリスの経済に壊滅的な影響を与えると警告されています。様々なところに深刻な影響が懸念されています。

大学や研究者がEUの助成金を受け取れなくなるとか、東欧からの労働者が大幅に減少し、介護の現場や、農業などにおいて危機的な状況になると言われています。

 

それでもイギリス議会はメイ首相の合意ある離脱を認めません。ですから最後はメイ首相も国民投票を再度行い結果としてEUからの離脱を放棄することになるのではないでしょうか。少なくとも世論調査によれば残留派の方が優勢です。このドタバタ劇は改めて民主主義とは何か、国民と政治の関係について考えさせられます。

 

もし「合意なき離脱」になればその経済的な余波が全世界に波及して日本経済にも大きな衝撃を与え、リーマンショックのような経済危機があれば消費税増税を行わないとする安倍首相の言葉も真実味をおびます。

 

EU離脱合意を英下院が大差で否決 「合意なき離脱」に突き進む強硬離脱派の本能

https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2019/01/eu-18.php 

EU離脱案否決で英混迷 EUにも手詰まり感

https://www.sankei.com/world/news/190117/wor1901170002-n1.html 

「合意なきEU離脱」回避のシナリオは?

https://www.sankei.com/world/news/190117/wor1901170006-n1.html 

英「合意なし」EU離脱の危機 日系企業にも広がる警戒

https://www.asahi.com/articles/ASM1J42RKM1JULFA00L.html 

英国のEU離脱によって、英国の大学・アカデミズムは危機的な状況に陥る

https://hbol.jp/183674 

EU離脱 英国の介護現場に深刻な影響 東欧からの労働者に依存

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190115-00000060-mai-eurp 

 

◆相変わらずのトランプ劇場◆

トランプ大統領の言動がますます混乱を巻き起こしています。何としても公約を守るという再選への思いが、メキシコ国境の壁を絶対に作るというゆずれない一線となり、民主党との確執で政府機関の一部閉鎖という異常事態が続いています。それも泥仕合になっています。給料をもらえない連邦職員が生活に困るとか、飛行場のセキュリティー要員が出勤しないので航空機の運航に支障が出るとか、トランプ大統領が配る農業への補助金がもらえないとか、米中通商交渉のスタッフが大半欠勤とか、我々日本人には想像もつかないような事態になっています。明らかにトランプ大統領に対する国民の目は厳しいと思います。それでも共和党の大半は大統領支持です。この辺が怖いですね。

ISは壊滅させたということでシリア撤兵を強行しましたが、これをあざけるようにISはシリアでテロを行い米軍兵士が死亡しています。アメリカ議会もシリア撤兵を中止するように動いているようです。マティス国防長官の危惧が現実のものになりました。クルド人勢力はアメリカに裏切られたと思いましたから、シリアのアサド政権との連携に動くようです。

 

シリアのアサド政権が安定すると同盟しているイランの武装勢力が勢いを増します。これを脅威とするイスラエルはシリア国内のイランの武装勢力を攻撃すると同時に、イランそのものに対する攻撃も視野に入れるでしょう。アメリカもサウジアラビアと連携してイランに対する軍事行動も検討しているとも言われています。

そしてイランはアメリカの強い反対を押しきって人工衛星打ち上げというミサイル開発を推進しています。 中東で軍事的な衝突が起こる可能性も高くなりました。

 

ひたすら2年後の大統領再選に向かってがむしゃらに動いていますが、足元ではロシア疑惑の捜査が進み、元顧問弁護士が「大統領の指示で、議会で偽証した」と言ったことで司法妨害、弾劾のような政治リスクが高まっています。

 

一方2回目の米朝会談を2月の末に行うと発表しました。前回は中間選挙に対して何か点数を稼ぎたいという気持ちがあったと思いますが、今回は何を狙っているのでしょうか。やはり再選のための成果を欲しいのでしょうか。ただ何をするか、何をいうか全くわからないトランプ大統領が、北朝鮮に対してきちっと核放棄を約束させることができるのか不安です。成果のために安易な妥協をすることを関係者は恐れています。北朝鮮との安易な妥協は韓国の大統領にとっては好ましいことかもしれません。なにしろ南北融和にのめり込んでいるというより北朝鮮の立場で制裁解除を叫んでいます。そして今や北朝鮮は韓国の敵ではなくなり、日本は同盟国ではなく単なる隣国になってしまったようです。日韓関係はそのため過去にないほどの最悪の状態になってしまいました。

 

米朝会談で日本の安全保障はより厳しくなることも覚悟しないといけないかもしれません。

 

トランプ氏、下院議長の軍用機使用を拒否 演説延期要請の仕返しか

https://www.cnn.co.jp/usa/35131459.html 

トランプ氏、トップ交渉に自信 制裁維持貫けるか 米朝首脳会談

https://www.sankei.com/world/news/190118/wor1901180017-n1.html 

トランプの対中貿易戦争は「増税」と同じ? 米国民は耐えられるか

https://forbesjapan.com/articles/detail/24993 

シリアで爆発、兵士など米国人4人死亡 ISISが犯行声明

https://www.cnn.co.jp/world/35131362.html 

イスラエル、イランに圧力 米軍撤収でけん制

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40023690V10C19A1FF1000/ 

イラン、米警告無視し衛星発射 軌道投入に失敗

https://www.cnn.co.jp/world/35131419.html 

トランプ氏就任2年、再選なるか 今後2年が正念場

https://www.sankei.com/world/news/190117/wor1901170027-n1.html 

ロシア疑惑 「偽証はトランプ大統領の指示」 元顧問弁護士

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190119/k10011783461000.html 

 

◆中国経済の変質を注視する必要がある◆

中国経済が想定を超える減速をしているのではないかという見方が強くなってきました。まず中国の新車販売が28年ぶりに前年割れをしたという衝撃的なニュースがありました。 Appleも中国での不振を理由に業績の下方修正を発表し市場を揺らしました。そして日本電産も想定を超える需要の落ち込みで業績の下方修正を発表して中国経済に対する強い懸念を表明しています。工作機械業界は半分以下の売り上げになっているようです。中国の通販大手のアリババも売り上げ不振を理由に営業利益が大幅減少していると発表しています。

 

12月の輸出輸入が市場予想を大きく下回ったことで米国との貿易摩擦の影響が出ているとみられますが、一方ではコモディティ輸入は大幅に増加しているという報告もあります。

 

“12月の原油輸入量は前年比で30%近く増加し、日量1031万バレルと月次では過去2番目の高水準に達した”、“18年全体の原油輸入量も10.1%増えて過去最高となり、オランダなどの消費量に匹敵するほどに膨らんだ以上、やはり弱い数字だとは言えない。”とあり経済が収縮しているという話と整合性がありません。一方、銅や鉄鉱石の輸入量は減少しています。これは国内事情によるという見方もあります。

 

中国経済が貿易戦争で心理的に縮み志向にあるようですが、当局の政策によって少しずつ構造改革が進んでいる可能性もあります。

自動車の新車販売台数の減少は買い控えの心理が影響していると思いますが、現段階で一旦需要の飽和に近づいている可能性も考えられます。先進国では自動車保有の飽和は人口2人に対し1台です。日本もアメリカもヨーロッパもこの水準に達していますから現在は基本的に買い替え需要だけです。日本においては500万台が買い替え需要で、販売実績もほぼこの水準を継続しています。

 

中国を考えると車を購入できる人口が13億人ではなく5億人とすると現在の需要の飽和は2.5億台です。過去12年の自動車販売の総量は2億5,000万台くらいだと思います。となるとほぼ飽和になります。仮に6億人とすると3億台ですからそろそろ飽和に近くなり販売台数の成長が鈍化します。あくまで乱暴な試算ですが、言いたい事は中国がいつまでも野放図に成長する国ではないということです。

 

日本の1956年から2017年の60年間の経済成長率の推移をみると、大きく3つのフェーズに分かれます。 1956年から1972年までは高度成長期で2ケタ成長です。石油ショックで成長率が数%に下がりましたがこの時期は日本経済の黄金期です。これが第二フェーズです。日本式経営がもてはやされ、その強さにアメリカ産業界が脅威を感じ、日本を挑戦者とみなして激しい貿易摩擦が発生した時期です。 1990年にバブル崩壊し平均の経済成長率は1-2%に落ち込み現在に至ります。そして日本はアメリカにとって挑戦者ではなくなりました。

中国は現在日本経済の第二フェーズにあると思います。当局の発表では成長率は6.5%と発表されています。私はずっと5%程度だろうと思っています。全米産業審議会は「2018年中国GDP成長率は4.1%だった」と推定しています。

 

単に貿易戦争で中国経済が不振ということに加え、 6.5%ではなく実体の4.1%に向かって構造改革が進んでいる、進められている、という見方もあると思います。

 

かつて日米の貿易摩擦の結果、円高が進みその中で日本が輸出主導から内需主導の経済に苦しみながらも構造改革を進めたと同じ状況が今の中国ではないかと思います。アメリカにとって挑戦者として中国を意識し、強硬な貿易戦争をしかけているのではないでしょうか。したがって中国はアメリカに対しかなり大胆な譲歩を強いられ、内需主導の経済に移行することになるのでしょう。 24年までに対米貿易黒字をゼロにすると提案しているとも言われています。

 

中国経済が単に貿易戦争で減速している見方だけではなく構造改革を注視していく必要があると思います。日本は中国とWinWinで行く道を追及する必要があります。

 

中国新車販売、18年は28年ぶり前年割れ

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3999101014012019MM8000/ 

アリババが映す中国経済の減速、待ち受ける試練

https://diamond.jp/articles/-/184459 

中国経済、想定超える急減速=「リーマン級も」-身構える日本企業

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019011801116&g=eco 

日本電産、今期一転減益に 米中貿易摩擦の逆風直撃

https://www.sankeibiz.jp/business/news/190118/bsj1901180500002-n1.htm 

中国経済失速は本当か、コモディティ輸入量が示す真実

https://jp.reuters.com/article/china-commodity-russell-idJPKCN1PA0W7 

日本の危機経済成長率の推移

https://honkawa2.sakura.ne.jp/4400.html 

全米産業審議会「2018年中国GDP成長率は4.1%だった」

https://www.epochtimes.jp/2019/01/39423.html 

中国、対米貿易黒字ゼロを提案 24年までに 米報道

https://www.asahi.com/articles/ASM1M21TGM1MUHBI008.html 

 

◆CESに行ってきました◆

ラスベガスで開催された、世界最大規模のコンシューマエレクトロニクス&テクノロジー関連展示会であるCESに行ってきました。CESには11か所の公式会場があり、その総展示スペースは250万平方フィート以上です。24の製品カテゴリーにわたる技術が展示され、特に5G、人工知能(AI)、仮想・拡張現実(VR/AR)、スマートホーム、スマートシティ、スポーツ、機械知能(MI)の分野が注目されました。

 

一日しか時間がなかったので自動運転とロボット、人工知能に絞って見ました。自動車各社は大きく展示していますがあまり大差はありません。デモとしては見えない部分を見せるという日産が面白かったです。現実は雨降りで視界が悪いのですが雨がない画面で運転する様なデモです。

 

ロボットと人工知能では多数の中国企業展示が目につきました。水中ドローンのデモも面白かったです。SHIFT社の指輪のようなものでドローンを操縦するシステムが印象に残りました。 IOTの応用としてはスマートホームの展示が目につきました。

 LGの会場は大きく、入り口に何十枚もの大型有機ELを曲面にしてデモしていましたが圧巻でした。会場も歩くのが難しいほどの賑わいです。

 

日本のシャープ、ソニーはただ8Kの大型テレビの展示だけです。まだ大画面、高精細というハードウェアのスペックにこだわっているのでしょうか。他に出すものがない?のかもしれません。ホンダは無人運転の車を展示していましたが、人が乗らない無人自動運転の、消防士の機材を運ぶ、農作業を手伝うオフロードの車を展示していました。人が乗らない無人自動運転自動車、道路を走行しない無人自動運転自動車、この視点が面白いと思います。人が乗らず、公道を走行しなければすぐに商品化できます。またアシモとは違う人工知能ロボットも展示していました。2足歩行というハードに拘っていたホンダがやっと知能のほうにシフトしました。

 

ともかく韓国のLGとサムソンの存在感は大きく、限りなく日本の存在感は薄いという印象です。CESは本来は家電の見本市でした。パソコンを中心とした先端技術の展示はかつては同じラスベガスでCOMDEXでしたが時代の流れがCESを先端技術の展示会に変えました。できれば2― 3日の時間を割いてみるべき展示会です。

 

「CES」関連の最新 ニュース・レビュー・解説 記事 まとめ

http://www.itmedia.co.jp/keywords/ces.html 

 

◆Amazon goに行ってきました◆

シアトルのAmazon goに行ってきました。最先端の人工知能を使ったレジなしの無人店舗です。昨年のぞいた時はまだ一般公開せずに社員だけが実証実験をしていましたが今年は通常営業です。スマホにアプリをダウンロードするとQRコードが出ます。それを店舗入り口の改札口にかざす、それだけです。後は勝手に商品を袋に入れるだけです。画期的です。袋の商品を戻しても問題ありません。天井には多数の敵カメラが配置されています。画像認識の機能ですべてを認識しているとのことです。お店を出るとスマホにレシートが送られてきます。アルコール売り場には人がいて年齢をチェックしています。ともかく革命的です。感激しました。

 

このシステムを大々的にAmazonは展開する計画のようですが何百万人というレジ係の雇用がなくなる可能性はあります。人手不足が深刻ですから移民でそれをまかなうよりも人工知能で解決すればスマートです。よく言われる人工知能でなくなる職業の一つでしょう。

人工知能でなくなる職業といえば、既に金融のトレーダーは現実になっています。トレーダーは人工知能に置き変わり自動取引を行い、そのシステムを開発運用する技術者がトレーダーの雇用を引き継いでいます。

 

無人運転のUBERも営業を始めるようです。近未来的なテクノロジーがごく当たり前のように社会実装されています。この流れに日本は付いていくのでしょうか。2020年以降は今と違う世界になると身近な人には言っています。

 

下記のURLをご覧になると実体験できます。この動画そのままを体験しました。

Introducing Amazon Go and the world’s most advanced shopping technology

https://www.youtube.com/watch?v=NrmMk1Myrxc 

amazon goでミライ体験!レジ無しAIコンビニの仕組み、技術と課題

https://orange-operation.jp/posrejihikaku/self-checkout/10331.html 

 

◆ナイキのキャンパスツアー◆

ポートランドにあるナイキのキャンパスを見学しました。 100万坪の敷地にビルが点在し約1万人の人が働いています。全て研究開発とマーケティング、その他管理部門で生産はすべて海外です。

むろん多数のジム、グランドがあり社員はいつでも自由に利用できます。とにかく社員が全員楽しそうな顔をしていて幸せそうでした。私もこのような場所で働いてみたいと思いました。

 

ナイキはもともとポートランド大学の陸上部の監督と選手が立ち上げた会社です。創業者 フィル・ナイト氏が神戸にあったアシックスを訪ねて米国での代理店をしたいと申し入れました。当時はまだ会社が立ち上がっていませんが、自分は“ブルーシューズ”という会社のCEOだと名乗りサンプルを購入して、販売権を得たようです。この言動が非凡なアントレプレナーを感じさせます。その後販売が順調に伸びるとアシックスが販売権をとり戻そうとして裁判になり勝ちましたが、ナイキは自分達で靴を開発生産することになりました。

 

ナイキにはワッフルというブランドがあるそうですが、創立者が朝食のワッフルを焼いているところを見て、それを使って樹脂の靴底を整形すること思いつき、その焼き型を奥様から譲り受けて、靴底を試作したと言う話を聞きました。そんな家庭的な雰囲気が企業文化として残っているような気がします。

 

当初は資金繰りに苦労して銀行借り入れが止まってしまい、ポートランドの日本の銀行の支店に、総合商社を紹介してくれと創業者フィル・ナイトが来たそうです。その時の銀行の日本人の担当者は今もポートランドにお住まいで当時の話をいろいろ聞かせてくれました。

ポートランドには数社の日本の総合商社の支店がありましたが、雑貨を扱っている商社は日商岩井、今の双日だけでしたのでそこで双日とのつながりができました。双日の融資・支援でナイキは何度も窮地を救われたようです。資金繰りを助けるためにナイキあての請求書を机の引き出しに入れたままにするとか。この辺はドラマです。下記のURLに詳細があります。

 

創業時の支援者は大きく布地に名前を染め抜いて飾ってあります。当時の日商岩井の社長で後に日銀総裁になった速水優さん、当時の営業担当の皇(すめらぎ)孝之さんもありました。ナイキキャンパスには双日が贈った立派な日本庭園があります。

 

またキャンパスの中には小さなゴルフのグリーンがありますが、 338 ヤード先からタイガー・ウッズがワンオンさせたというグリーンです。 3回目に成功したと言うことです。とにかく楽しさが詰まった100万坪です。一般公開はしていないとの事。

 

ナイキを創った男 日本企業との意外な関係

https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2018_0323.html 

 

◆第62回俯瞰サロンのご案内◆

IBM技術理事の山下克司さんに聞く「エッジコンピューティングのアーキテクチャ」

新しいエッジデバイスは、これまでにない超高精細なデータを捕捉し、デジタルツイン空間に実社会の写像を作り出します。このセッションでは、デバイスが生成するデータと、人工知能などの知的空間を包括するエッジコンピューティングのアーキテクチャについて議論します。

・日 時: 2019年1月29日(火)18時30分より(18時受付開始)

・会 場: 品川インターシティ会議室

      東京都港区港南2-15-4

                http://sic-hall.com/pdf/map/accessn.pdf

・参加費: 講演会のみ 1,000円 / 懇親会 3,000円

      当日、受付にて申し受けます。

・定 員: 50名程度 (定員になり次第、申込みを締切ることがあります)

・懇親会:講演終了後に懇親会を開催します。

・参加ご希望の方は、下記のサイトからお申し込みください

https://ssl.form-mailer.jp/fms/363b5134602103

 

【講師プロフィール】山下 克司(やました かつし)

米IBM本社が任命するDistinguished Engineer(技術理事)としてTechnology 

Service事業の技術戦略を担当。2010年日本IBMのCloud 

Computing事業の最高技術統括(CTO)に就任。専門分野はハイブリッドクラウドとネットワーク、クラウドによるLEAN開発体制やSREなどを推進。

 

 

◆俯瞰のクッキング “創作料理を模索する” ◆

俯瞰メールの配信が近づくと何かこのコラムのための料理を考えるようになりました。

 

最近は1年を通して天然のブリが店頭に並んでいます。養殖のブリは脂が乗っていますが抗生物質のリスクがありますので基本的に天然魚を買うことにしています。この季節ブリ大根が定番の料理の1つですが、カレー味のブリ大根を作ってみました。ずっと昔マレーシアでフィッシュカレーを食べたことを思い出しました。それは川魚でしたが頭を誰が食べるのかという議論があるという話を聞きながら食しました。

 

最近は大根は下煮をしないで日本酒を振って軽くラップをして7分ほど電子レンジに掛けます。ブリの切り身は半分に切って塩を振りしばらく置いて熱湯をかけ冷水で洗って紙タオルで水気をとります。鍋に大根を並べその上にブリを並べます。大根がかぶるくらいの水を入れて、ブリだけの出汁では心もとないので、買い置きのMaggi無添加コンソメを1袋とKAGOMEトマトペースト1袋を入れました。塩胡椒で味を整えて適当にカレー粉を入れて落し蓋をして15分ほど煮ました。これを「ブリ大根カレー味」と見るか、「フィッシュカレー」とみるか。美味しかったですよ。魚臭さはありません。

 

魚料理の次は肉料理です。最近駅の近くに串カツ屋が開業しました。店に行ったことはありませんが肉とネギを交互に刺した「串かつ」をイメージしました。この発想でネギを豚肉で巻いたカツを思いつきました。生姜焼き用の豚のロースを塩胡椒して、豚肉の幅に切った葱を中心に巻きました。これにフライの衣つけて揚げるだけです。最近の揚げ物は1センチくらいの深さに油を入れて、中火でゆっくり火を通します。いったん油から上げて、火を強めてその中で焦げ色をつけます。残った油は捨てます。酸化した油を体に入れないためです。ですから出来るだけ少量の油で揚げます。中まで塩胡椒が効いていますからそのまま食べておいしかったです。

 

基本的に炭水化物はあまり採りませんが、友人から頂いた高価な「山の芋」がありました。これをすりおろして、みじん切りのネギ、釜揚げのシラス、刻み海苔そして卵1個入れてよく混ぜとフライパンで3枚のお焼を作りました。これは時々作りますがすごくおいしいです。

 

◆俯瞰の書棚 “1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル” ◆

今回は「1985年の無条件降伏~プラザ合意とバブル」 岡本 勉 光文社新書 2018です。

 

この本を読むきっかけは、このところ個人的にずっと追及している「なぜ日本は成長出来ない経済なったのか」というテーマがありその過程で1985年のプラザ合意による急激な円高がそのきっかけではないか、という思いがあったのでこの本のタイトルが私の琴線に触れました。“東京五輪までは持つにしても、五輪後を考えるとひやりとする。”も私の感覚と一致していますが。

 

すなわち240円の円安がわずか1年で150円になりさらにその後100円前後の円高という、考えられないような激震が日本経済を襲い、この衝撃を受ける止める必死の努力が結果として成長出来ない経済を作ってしまったのではないか、という素人の思いでした。この思いとほとんど同じ見解がこの本の論証です。すなわち著者が主張する、

“30 年を振り返ってみると、プラザ合意を起点に、円高、円高不況、バブル発生、バブル崩壊、失われた 20 年、アベノミクスという動きが、ひとつの流れとして起きていることが改めてよく分かる。”“あの日を境に、日本経済が根底から変わり始めたことは紛れもない事実だ。” という主張です。

 

そしてその背景は、

“アメリカは、毎年、巨額の貿易赤字を抱えるようになり、貿易と財政の双子の赤字に苦しむようになった。これはたまらないというわけで、西ドイツ、イギリス、フランスを巻き込み、円高で貿易黒字を減らすよう求めたのがプラザ合意だった。”

“しかし結果的に、 85 年のプラザ合意は、 45 年の無条件降伏につぐ、第二の無条件降伏となった。あれほど強かった日本経済は、この無条件降伏ですっかり空洞化し、経済構造そのものが変わってしまったのである。”

 

ちなみにこの1985年という年は、

“グリコ・森永事件、つくば博、 NTT誕生、男女雇用機会均等法制定 、夕やけニャンニャン、日本人宇宙飛行士誕生、 バックスクリーン3連発、 桑田・清原、運命のドラフト” エネルギーにあふれた時代と言うことです。確かに日本は活気があり繁栄を謳歌していた幸せな時代でした。高度成長は終わり、凹凸はありながらも5%の経済成長率を維持していました。私は40歳でした。未来になんの不安もありませんでした。

 

 振り返ればバブルは崩壊していたにも関わらず、ジュリアナ東京(1991-1994)が盛況だったように日本社会はイケイケのままでした。

 

さすがに1986年は経済成長率が1.9%まで急減して円高不況になりますが、その後はなんと数%を維持しています。これを支えた経済政策がバブルを作り、その崩壊後は成長出来ない経済となっていくことが見て取れます。この過程で巨額の国家債務が積み上がり現在に持ち越されています。

 

ただ1990年の段階ではバブル崩壊という認識は薄く、1997年になって三洋証券破綻、北海道拓殖銀行破綻、山一證券破綻で、やっと人々はバブル崩壊でとんでもない状態に日本経済がなっていることを認識したのです。この間、無為無策のまま日本が過ごした7年間こそが失われた時間です。

 

著者の見解は“円高メリットが出始めたまさにそのときに、政府は、経済対策を大盤振る舞いし始めたのだ。円高メリットという油がたまってきたときに、経済対策という火を放ってしまったわけだ。”ということがバブルを起こしたという見解です。

 

80年代後半の激しい日米貿易摩擦とジャパンバッシングに対してソニーの会長である盛田昭夫と政治家である石原慎太郎の共著『「NO」と言える日本』が注目されましたがこれは

“『「NO」と言える日本』が書かれたころは、ひと言でいえば、 「円高下の国内生産拡大」 「円高下の輸出拡大」 「円高下の貿易黒字」という極めて珍しい状況になっていたのだ。”、“当時は、盛田氏のようなすぐれた経営者でさえ、そのことに気づかなかったのだ。”と厳しく評価しています。あくまで30年の歴史を振り返って初めて分かったことですが。

 

当時はまた『ジャパン・アズ・ナンバーワン』がベストセラーになり、アメリカは日本を挑戦者と認識して、日米貿易摩擦を仕掛け、その競争力の根元である円安の為替レートを大幅に是正するプラザ合意という国際協調を仕掛けたと考えられます。

 

という事は現在の米中貿易摩擦もアメリカが中国を挑戦者として改めて強い脅威を抱いて仕掛けている同じ構図かもしれません。中国元の大幅な切り上げということにはならないと思いますが、中国が大胆な対米政策を打ち出す必要はあると思います。「韜光養晦」の言葉を鄧小平が実際に使ったか否かは定かではありませんが、そのような姿勢を中国が再び取るかもしれませんね。「韜光養晦」という言葉は「爪を隠し、才能を覆い隠し、時期を待つ」という戦術を意味します。

 

著者は最後に“そんな日本経済は、いまも、世界第3位を維持し、立派な存在だ。そう悲観するような状況でもない。むしろ、長い長い停滞にもかかわらず、よく、この地位を確保しているといっていい。”とも言っています。

 

成長出来ない日本経済になってしまった別の側面として、 1993年以降の目まぐるしい政権の交代、そして2009年の民主党政権という経済政策の無策もあると思います。さらに不幸な事は、 1990年から2000年までにアメリカで急速に進んだインターネット経済という成長の源泉を吸収できず旧い産業構造を現在まで引きずっていることです。

 

「時価総額ランキング上位企業(1992年と2016年)」をご覧になれば世界経済で起きた劇的な経済革命の衝撃を実感できます。アメリカでもこの間GMやGE、IBMといった旧い企業は凋落し、1990年代に創業したインターネット経済の申し子のGAFAとマイクロソフトが世界経済のリーダーになっています。経団連が依然主役では日本は成長できません。

 

ちなみに旧い企業で依然として時価総額の上位にとどまっているのは石油関連、生活関連、医薬関係の企業です。

 

ただこの間で時価総額が10倍になったという桁違いの増加に驚きます。その中でランクは落ちますがトヨタ自動車も時価総額を5倍にし、ランキングに止まっているのは凄いと思います。改めてトヨタ自動車という会社がすごい会社であることを再認識しました。

 

この本を精読するには下記のURLの“経済成長率の推移”、“USドル/円の為替レートの推移(1980~2018年)”のグラフを印刷して参照しながら読むといいと思います。グラフが何よりも激震の大きさを知らしめてくれます。“経済成長率の推移”を見れば日本の経済が大きく3フェーズに分かれ推移していることがわかります。そして成長しない日本経済が第3フェーズです。

 

この30年間の歴史を懐かしさを感じながら読める本です。ご一読をお勧めします。

 

経済成長率の推移

https://honkawa2.sakura.ne.jp/4400.html 

USドル/円の為替レートの推移(1980~2018年)

https://ecodb.net/exec/trans_exchange.php?b=JPY&c1=USD&ym=Y&s=&e 

時価総額ランキング上位企業(1992年と2016年)

https://finance-gfp.com/?p=2042 

時価総額ランキング上位企業(2017年と2018年)

https://finance-gfp.com/?p=6595 

 

◆雑感・私感◆

以上も雑感・私感ですが出来る限り参照データを紹介しています。個人のブログは面白いですが個人的な偏りがありますからできるだけメジャーなメディアを引用しています。

 

収まらないフランスのイエローベストデモを見ると新たな直接民主主義の形かも知れないと思います。民主的な選挙で選ばれた政治家と国民の認識の乖離という現象を埋める政治行動になりました。他国でも、日本でも起こる可能性があります。

 

北方領土返還交渉は凄いスタートになりました。職業外交官のロブレス外相は正論で攻めてきました。第二次世界大戦の結果を認めろと。第二次世界大戦は、チャーチルいわく英国の知恵とロシアの血で勝利したといわれるほどロシアは犠牲を払っていますから。ウクライナにしてもこれに近いでしょう。レジェンドにしたい安倍首相の知的腕力が見ものです。

 

ルノー、日産の経営権争いが激しくなりました。フランス政府はルノーの雇用を死守するため絶対に譲歩しないでしょう。日産によるルノー株の買収・・、幸い日本には資金がありますから可能かもしれませんが泥仕合にしないで新たな3社連携の形を模索する長い戦いになるでしょう。

 

厚生労働省の統計偽装、この役所は完全に腐っていますね。先般の年金消失で安倍内閣をつぶした反省もなく、今回も予算案修正です。中途半端な処分ではだめです。

 

原子力発電は完全に行き詰まりですね。これまで低コストを売り物にしてきましたが今は再生エネルギーのほうがコストが低い状態です。安全な原発の再稼働はともかく日本国内の新設はあり得ませんが、海外でもビジネスとして厳しくなるのではないでしょうか。

 

ヨーロッパ、アメリカ、中東そして中国経済の先行きの不透明感、次回はどんな記事になるか全く見えません。

 

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